イエスは、この世から父のもとへ移る御自分の時が来たことを悟り、世にいる弟子たちを愛して、この上なく愛し抜かれた。(ヨハネによる福音書13章1節)
すべての人間関係の中で一番難しいのは赦すことと愛することであると思う。家族さえ愛し続けることは難しいと言う。それでいつも失敗し、傷つけ合い、共に苦しむのである。その原因はなにか?その主な原因の一つは感情による愛し方であると思う。感情に頼るといつも失敗し、長く続かないからだ。実は人間の感情ほど頼りにならないものはない。これを知っておくこと、認めることが大事である。その時の状況と環境によって、さらにその日の天気によってもころころと変わってしまうのが人間の心であり、感情である。その意味でも人を愛する事には順番が必要である。
まず愛する理由を明確に知っておくこと。それは人間を創造なさった神様の命令である。人間が守るべき一番大切な掟である。その上、人は共に愛し合い、助け合い、支え合うことによって誠に人間と言えるからである。そういうことで私たちは人を愛すべきであり、愛する事を何よりも大切にし、優先順位の第一において生きることである。だから何があっても愛し続けることを決断し、強い意志をもって愛の業を行うことである。相手の態度によって変わる愛ではなく、相手の態度に関係なく、自分はこの愛を最後まで全うしていく、という意志が重要である。すると愛はすべての障害物を乗り越えて人の心に入り込み、芽生え、花を咲き、実を結び、最後まで愛し続けてよかったと思うようになる。
その時、はじめて愛する感情が豊かになり、嬉しくなり、感激し、もっと愛する感情がわいて来るのである。つまり、感情は一番最後に現れるものでなければならない。この順序が間違うと必ず失敗するのである。真実な愛に対抗できるものはない。憎しみも妬みも暴力も真の愛の相手にはなれない。愛は原子爆弾のような想像を超える威力をもっているからだ。ただその本当の力を知らないために人々は愛よりは憎しみや妬みや暴力を選んで生きている。実はその愛する力は神様によって与えられる賜物である。だからその愛する力を絶えず祈り求めることが重要である。今日も愛する事を諦めず主に祈って助けられ喜びと感謝の一日を過ごすことである。マラナ・タ!(主よ、来たりたまえ)
神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。ここに、神の愛がわたしたちの内に示されました。わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。
愛する者たち、神がこのようにわたしたちを愛されたのですから、わたしたちも互いに愛し合うべきです。いまだかつて神を見た者はいません。わたしたちが互いに愛し合うならば、神はわたしたちの内にとどまってくださり、神の愛がわたしたちの内で全うされているのです。(ヨハネの手紙一4章9~12節)
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