わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。(エレミヤ書29:11)
これまでのサンティアゴ祈りの旅で歩いた道を紹介したいと思います。2014年10月12日礼拝とティーラウンジの後、皆さんに見送りを受け、サンティアゴ祈りの旅へ出発しました。関西空港、上海、パリ、そしてスタート時点であるSt.Jeanまで丸二日間の移動でした。10月14日朝7時20分、まだ暗い中、祈りの旅をスタートしました。サンティアゴ・デ・コンポステーラまで歩くのに一番大事なのは道印を見落とさないことです。巡礼者たちが行くべき方向を指している黄色の矢印がサンティアゴまで続きます。しかし初日の課題は1400mのピレネー山脈を越えてスペインに入ることでした。ヘッドライトで暗い道を照らしながら歩きました。上り坂が続き、ひたすら祈りながら歩きました。その内、夜明けが始まり、周りの景色が目に入りました。けれども美しいと感じたのはほんの一瞬だけ、背負っている10kgのバック、続く坂道、背中に流れる汗、本当に自分との闘いでした。その時、ふっと顔を上げて見たら遠くに人々が歩いているのが見えました。自分一人だけではなかった、と思った瞬間、苦しみの一歩一歩がとても意味のある、ある意味では歴史に残る一歩であることに気づきました。およそ1300年以上も多くの巡礼者たちがこの道を歩いていたと思ったら不思議な気分になりました。
その内、山上を越えて歩いている自分を発見しました。しかし下り坂はもっと大変でした。次々と人々を抜かしながら歩いていたので前方には誰一人いません。歩いているのは自分一人だけでした。この山はガイドブックには8時間かかると書いてありましたが、結局歩いたのは
6時間でした。スペインの最初の宿泊先はロンセスバエスにある大きな修道院の宿泊施設でした。140人以上が泊まれるアルベルゲです。無事に最初の難関を乗り越えた時に希望が見えてきました。このまま進めば1000kmの祈りの旅は成し遂げることが出来るかも・・しかしそれは未経験者の甘さでした。希望に満ちた者を待っていたのは思わぬ迷いでした。次週のテーマは迷いです。サンティアゴの道沿いにある工場の壁に書かれていた文書を紹介したいと思います。「ほこり、泥、太陽と雨がサンティアゴの巡礼路である。そして千年以上の時の中で数え切れないほど多くの巡礼者たち。巡礼者よ、誰があなたを呼んだのか?どんな神秘的な力があなたをここまで導いたのか?それは星の地、サンティアゴ・コンポステラも、大聖堂も、ナバラの山水でもない。あるいはリハの美味しいワインでもガリシアの広い野原でもない。では巡礼者よ、いったい誰があなたをここへ導いたのか?それは田舎の風習や歴史や文化でもない。しかし一つだけは分かる気がする。わたしを引っ張り出し、この道を歩かせた力、それは人間ではなく、願望でもなく、全能者の導きであることを・・・・」
受難週です。イエス・キリストの受難によって私たちは新しい命が与えられました。罪によって死ぬべき存在が主イエスによって生きるべき存在へと変えられました。生きることです。精一杯に主のために生きることです。
0 件のコメント:
コメントを投稿