夕陽に輝く白い毛並み、誇らしげに空を見上げる姿。石垣の上に凛として座るノアは、11年という時を刻んできた家族の大切な一員だ。
子犬の頃から、飼い主と共に歩んできた道のりは決して平坦ではなかった。一日20キロを超える散歩、山道での冒険、海辺での戯れ。暑い日には波間を泳ぎ、時には厳しいトレーニングも乗り越えてきた。その全てが、今のノアを作り上げている。
仙台への移住により、生活のペースは変わった。かつての活発な日々とは違う穏やかな時間が流れている。それでも、写真に写る凛々しい表情からは、まだまだ心に秘めた冒険心が感じられる。
確かに、年齢とともに体力は少しずつ衰えていく。それは全ての生き物に与えられた運命だ。しかし、だからこそ見えてくる大切なことがある。
それは、共に過ごす一瞬一瞬の尊さだ。朝の挨拶、散歩での発見、くつろぎのひととき。何気ない日常の中に、かけがえのない宝物が詰まっている。
ノアが教えてくれたのは、生きることの素晴らしさと、共に歩む喜びだ。優しさと笑顔で満ちた時間を重ねていく。それが、家族として過ごせる最高の贈り物なのかもしれない。
石垣の上から青空を見上げるノアの姿は、まるで私たちに語りかけているようだ。
「今を大切に、笑顔で前を向いて歩んでいこう」と。
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