朝ラン21キロ完走

 


夜明け前のスタートライン ~世界が目覚める前に見つけた、希望の光~

 

午前3時半。

街がまだ深い眠りについている時間。私はそっと玄関のドアを開け、ひんやりとした静寂の中へと一歩を踏み出しました。今日という日のスタートラインに立った瞬間です。

 

漆黒の空の下、まだ世界は目覚めの準備をしているようでした。頼りになるのは、等間隔に並んで私を導いてくれる街灯の光だけ。その優しい光に照らされた道を、一歩、また一歩とリズミカルに進んでいきます。

 


暗い足元に集中していると、ふと、あることに気がつきました。

「街には、なんて段差が多いのだろう」

 

健康な時には気にも留めなかった、あるいは視界にすら入っていなかった、ほんの数センチの段差。しかし、体の不自由な方々のことを想像した瞬間、その一つひとつが、乗り越えなければならない大きな壁のように見えてきました。

 


普段、私たちが「当たり前」だと思っている日常は、誰かにとっての「当たり前」ではないのかもしれない。気づかなかったことに気づくこと。そして、その痛みにそっと心を寄せてみること。私たちの世界を温かく、優しい場所にするために、本当に大切なのはそんな小さな想像力なのかもしれません。

 


街を抜け、夜明けの匂いが満ちる田んぼ道へ。



東の空がゆっくりと白み始め、世界の輪郭が少しずつ鮮やかになっていく景色は、早朝に走る者だけが味わえる特別なご褒美です。澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込めば、心と体の隅々まで、新しいエネルギーが満ちていくのを感じます。

 


5時半、自宅に帰り着いた時、メーターは21キロを指していました。額に光る汗と、心地よい疲労感。それは、今日一日を力強く駆け抜けるための、最高の勲章です。

 

天気予報は「今日もかなり暑くなる」と告げています。

きっと、簡単ではない一日が待っているでしょう。困難なこと、思い通りにいかないこともあるかもしれません。

 

でも、大丈夫。

夜明け前の暗い道を照らしてくれたあの街灯のように、私たちの心にも、前へ進むための希望の光は必ず灯っています。そして、自分の足で踏み出したこの一歩が、どんな一日も素晴らしい一日に変える力を持っていると、私は信じています。

 

さあ、あなたも一緒に。

今日という新しい一日へ、元気な一歩を踏み出してみませんか?

素晴らしい一日が、あなたを待っています。

コメント