『イントゥ・ザ・ネイチャー』― あなたの中に眠る、野生の呼び声を聞け

 

 

私たちの日常が、四角いスクリーンとコンクリートの壁に囲まれている今、魂が本当に求めているものは何でしょうか?2020年に公開されたドキュメンタリー映画『イントゥ・ザ・ネイチャー 自然が教えてくれること』は、その答えを指し示す、息をのむほどに美しく、生命力に満ちた地球からの招待状です。

 

この映画には、脚本に沿って動く俳優は登場しません。その代わり、私たちを導いてくれるのは、情熱と知識にあふれた3人の実在の冒険家たちです。

 

ジョン・ヘリントン:先住民初の宇宙飛行士。彼は、宇宙から見つめた地球の青さと、祖先から受け継いできた大地への敬意を結びつけ、星空と大地がいかに繋がっているかを教えてくれます。

 

アリエル・トウェト:アラスカの広大な荒野を飛び回る、若きパイロット。彼女の視点を通して、私たちは文明の手が及ばない、手付かずの自然のスケールと厳しさ、そしてその圧倒的な美しさを体感します。

 

タイ・ヴァッサー:数千キロものトレイルを踏破する、黒人のロングディスタンスハイカー。彼は、一歩一歩、大地を踏みしめることを通して、自然と対話し、自分自身と向き合うことの喜びと癒やしを伝えてくれます。

 

彼らと共に、観客はまるでIMAXの巨大な翼に乗って、アメリカ大陸の心臓部へと旅立ちます。霧深いオレゴン州の原生林を抜け、古代の川が刻んだアリゾナの壮大な渓谷を見下ろし、アラスカの氷河が崩れ落ちる荘厳な音に耳をすます。これは単なる旅行記ではなく、五感のすべてで自然の鼓動を感じる、魂の巡礼です。

 

この映画が繰り返し提示するテーマは、**「自然は、私たちから遠く離れた場所にあるのではなく、私たち自身の内なる一部である」**ということです。都会の喧騒の中で忘れかけていた、冒険への渇望。風の匂いや土の感触。満点の星空の下で感じる、自分の存在の小ささと、それ故の宇宙との一体感。

 

『イントゥ・ザ・ネイチャー』は、ただ美しい風景を見せるだけではありません。それは、私たち一人ひとりの中に眠っている「野生の魂」を呼び覚まし、自然という偉大な教師から学ぶことの素晴らしさを思い出させてくれる、力強いメッセージなのです。

 

キリスト教の視点から- 神が書かれた「第一の聖書」を読む旅

このドキュメンタリーは、神が創造された「第一の聖書」、すなわち自然そのものを開く感動的な体験です。詩篇19篇が「天は神の栄光を語り告げ、大空は御手の業を示す」と歌うように、画面に広がる壮大な風景は、偉大な創造主の存在と、その計り知れない愛を雄弁に物語っています。この地球を慈しみ、管理する「良き管理者」としての使命を思い出させてくれると共に、教会だけでなく、荒野の静寂の中にも神の臨在を見出すよう、私たちを招いているのです。

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