1【指揮者によって。「暁の雌鹿」に合わせて。賛歌。ダビデの詩。】2わたしの神よ、わたしの神よ/なぜわたしをお見捨てになるのか。なぜわたしを遠く離れ、救おうとせず/呻きも言葉も聞いてくださらないのか。3わたしの神よ/昼は、呼び求めても答えてくださらない。夜も、黙ることをお許しにならない。4だがあなたは、聖所にいまし/イスラエルの賛美を受ける方。5わたしたちの先祖はあなたに依り頼み/依り頼んで、救われて来た。6助けを求めてあなたに叫び、救い出され/あなたに依り頼んで、裏切られたことはない。・・・(詩編22編)
詩編22編は、深い苦しみと絶望の中で神に向かって叫ぶ姿を描きつつも、最終的には希望と救いに目を向けさせる力強い詩篇です。その冒頭、「わが神、わが神、どうして私をお見捨てになったのか」という言葉は、絶望の淵に立たされる人間の叫びそのもの。現代を生きる私たちにとっても、この言葉は心の内にある痛みや孤独を代弁しているように感じられる瞬間があります。しかし、詩編22編はそれだけで終わりません。この詩篇の中で語られるのは、困難の中でも神への信頼を失わない姿勢です。苦しみの中で神に向かい続けることは、私たちにも共通のテーマです。たとえ状況がどれほど暗く見えても、私たちは神の救いの計画を信じて歩むことができます。
特に現代社会では、孤独や不安、または自己価値についての問いが多くの人を悩ませています。この詩篇は、苦しみの中で一人ではないこと、神が共にいてくださることを教えてくれます。絶望から希望へと心を切り替える力を与えてくれる、詩編22編のメッセージは現代の私たちにとっても大きな励ましとなるのです。
コメント
コメントを投稿