詩編24編

 


1【ダビデの詩。賛歌。】地とそこに満ちるもの/世界とそこに住むものは、主のもの。2主は、大海の上に地の基を置き/潮の流れの上に世界を築かれた。3どのような人が、主の山に上り/聖所に立つことができるのか。4それは、潔白な手と清い心をもつ人。むなしいものに魂を奪われることなく/欺くものによって誓うことをしない人。5主はそのような人を祝福し/救いの神は恵みをお与えになる。6それは主を求める人/ヤコブの神よ、御顔を尋ね求める人。〔セラ・・・・・・・(詩編24編)

 

詩編24編は、神の創造の偉大さと、その神聖さを前にして人間がどのように応答すべきかを教える詩篇です。その冒頭、「地とその中に満ちるもの、世界とその中に住む者は主のもの」と述べられているように、この世界が神の所有であり、すべてが神の支配のもとにあることを強く訴えています。

 

現代社会では、技術や物質主義が進む中で、人々が時折その繋がりを忘れてしまいがちです。しかし、この詩編は、私たちが神の創造物の一部として存在していることを思い出させてくれます。この視点に立つことで、自己中心的な生き方から脱却し、神の偉大さに感謝し、謙虚さを持つ心へと導かれるのです。

 

また、「誰が主の聖なる山に登ることができるのか?」という問いかけは、神の前に立つ人間の姿勢を問い直す言葉です。清い心を持つこと、誠実さを生き方に反映させることは、ただ宗教的な義務ではなく、現代においても真の生き方を形づくるものとして受け止めるべきではないでしょうか。詩編24編は、私たちに神との深い繋がりを再確認させ、自然を敬い、正直な生き方を貫くための指針を与えてくれる普遍的なメッセージを持っています。

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