街に隠された、ささやかな祈りの道

 

 

いつものランニングコースを離れ、今日は少し気分を変えて階段トレーニングの日。255段の石段を一段一段、呼吸を整えながら上り、大年寺山公園へと向かいました。

 


公園の奥、ほとんどの人がその存在に気づかない、秘密の入り口があります。僕も年に23回しか足を踏み入れない、森へと続く細道です。

 


森の奥へと続く秘密の小道

 

一歩中へ入ると、そこはまるで別世界。鬱蒼と茂る緑が頭上を覆い、まるでスペインで経験したサンティアゴ巡礼の道のような風景が広がっています。倒れた木々をまたぎ、草に覆われた急な坂道を下っていく。聞こえるのは自分の足音と、風に揺れる葉の音だけ。

 


都会の喧騒から切り離された、この短い時間が、僕を祈りの旅へと誘います。

 

しばらく歩くと、遠くから車の音が聞こえ始め、現実世界へと引き戻されます。ほんのわずかな距離ですが、心はすっかり満たされ、リフレッシュされていました。

 

今日は朝から曇り空で、午後からは雨の予報。

その予報が、今はとても嬉しいのです。

 

この雨を待っているのは、僕だけではありません。乾いた大地が、川が、そこに集う鳥たち、例のハクチョウが、そしてすべての命が、天からの恵みを切に求めています。

 

皆の心も、同じかもしれません。

日々の生活の中で知らず知らずのうちに乾いてしまった心を潤すような、優しい恵みの雨が、今、必要とされている時なのかもしれません。

 

天からの雨を待ち望むように、皆さんの心にも静かな潤いが与えられますように。

 

感謝。

 

 

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