雨空の朝ランで気づいた、社会を動かす“みんなのチカラ”

 


雨空の朝ランで気づいた、社会を動かす“みんなのチカラ”

 

今日は「ゆっくりしよう」「走るのは休もう」と決めていたはずなのに、結局いつものようにシューズを履いて外に出ていました。気温も湿度も高いこの時期、さらに今朝は雨雲がどっしりと空を覆い、スッキリ晴れやかな気分とはほど遠い朝でした。

 

そんな空気の下でのランニングは、決して快適ではありません。ただ、私にとって走る時間は単なる運動ではなく、頭の中でいろいろな企画やアイディアを巡らせる“思考の時間”。今日も、しっとりとした空気の中で、静かに自分と対話するように足を運びました。

 


コースは西公園。公園に近づくと、昨日の花火大会が終わったばかりということもあり、後片付けをする作業員さんたちがあちこちで忙しそうに動いていました。山積みになった空き缶や瓶のかご、ズラリと並べられた移動式トイレ、それを清掃する車両やスタッフたち…。その光景を見て、つくづく感じたのは、ひとつのイベントが成り立つまでに、どれほど多くの人の手と時間がかかっているのか、ということです。

 


花火大会のような大きなイベントは、企画する人、準備する人、運営する人、現場で汗をかく作業員さん、下請けの会社、そしてその日を楽しみにやってくるお客さん。消費者がいて、主催者がいて、実際に現場で動く無数の人たちがいる――この「みんなの力」の連鎖が、社会を動かし、イベントを「思い出」に変えていきます。

 


花火を見上げて歓声をあげた人たちは、やがて家に帰り「あんな花火、今年はすごかったね」と語り合う。その裏に、せっせと掃除をしてくれる人たちや、表には見えにくい多くの労働があることを、忘れずにいたいものです。

 


私たちの社会は、誰かひとりの力だけで回っているわけではない――みんなが何かの形で関わり、お金を出し合い、労働力を出し合い、思いを出し合い、気持ちを分かち合うことで、生活やイベントや“思い出”が作られているのだと改めて感じました。

 


湿った空気の中、少しだけ心が温かくなりながら、私はまた走りはじめました。「きっと今日も、どこかで多くの人が、それぞれの仕事で世の中を支えている」。そんなつながりを感じつつ、自分もその小さな一部だということを忘れずに、今日も一歩一歩、歩みを進めたいと思います。

コメント