「内なる人」を日々新しくする秘訣


 

時の流れに身を任せるだけじゃない!「内なる人」を日々新しくする秘訣

 

私たちは皆、時の流れの中に生きています。そして、その流れの中で「老いていく自分」と向き合うことになります。

 

ある人は、その「老い」という自然の法則に身を任せ、ただ時間が過ぎていくのを見守るように生きています。しかし、また別の人は、老いていく自分を、流れる時間に任せるのではなく、自らの手で積極的に「造り上げていこう」とします。

 


この二つの生き方には、確かに二つの側面があります。

一つは、老化という、自分ではどうしようもできない事柄。私たちの「外なる人」、つまり肉体的な側面が衰えていくのは、自然の摂理であり、誰も避けることはできません。

しかしもう一つ、私たちには「新たに生きることができる」側面があるのです。どのように老いていくか、その質は、実は私たち自身で決めることができるのではないでしょうか。

 


使徒パウロは、コリントの信徒への手紙二の中で、私たちに力強い希望の言葉を贈っています。

 

「だから、わたしたちは落胆しません。たとえわたしたちの『外なる人』は衰えていくとしても、わたしたちの『内なる人』は日々新たにされていきます。わたしたちの一時の軽い艱難は、比べものにならないほど重みのある永遠の栄光をもたらしてくれます。わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。」(416節~18節)

 

そして、さらにこうも語ります。

 

「だから、キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた。」(517節)

 

私たちの肉体は確かに衰えていくかもしれません。しかし、パウロが言うように、「内なる人」は日々新たにされていくのです。私たちは、ただ人生を時の流れに任せて漫然と生きるのではなく、常に「つくり変えていく」ことができる。これこそ、主なる神様が私たちに与えてくださった大いなる恵みではないでしょうか。

 

だからこそ、毎日が新鮮であり、新たな創造の日となるのです。老いていくのは確かな現実ですが、その時間を、私たちはよりよく、創造の時、活き活きとした時として用いることができます。

 


例えば、こんなシンプルなことから始めてみませんか?

 

朝の散歩で、肌で感じる風、小鳥のさえずり、空の色の変化に気づき、心から感謝する。そして、出会う人々や、祈りを必要としている人のために心を向ける。

新しいレシピに挑戦して、食卓に彩りを加え、家族や自分自身を楽しませる。

これまで読んだことのないジャンルの本を手に取ったり、見たことのない映画を鑑賞したりして、新しい世界に触れ、特別な気分を味わう。

しかし、頭ではわかっていても、心と体がなかなか動かない時があるのも事実です。「やる気」が起きない、というのは多くの人が抱える大きな課題でしょう。

 


では、そういう時、私たちはどうすれば良いのでしょうか?

 

その扉を開くカギは、実はとてもシンプルです。

「いったん今の場所から、家から外に出てみること」です。そして、「30分間歩いてみること」。祈りながら歩くのも良いでしょう。

 

もし30分歩いてみて、それでもまだやる気がでないならば、無理をする必要はありません。潔く、その日は明日に見送ってしまいましょう。焦らず、ゆっくりと心の余裕をもって行動することが、何よりも大切です。

 

この方法は、多くの人が実践し、実際に「やる気」という扉を開くことに成功しています。ぜひ一度、試してみてください。外の空気に触れ、一歩足を踏み出すことで、「内なる人」が新たにされる第一歩となるかもしれません。

 

私たちは、老いていく時間を、ただ流れていくものとして受け入れるだけでなく、神様からの恵みとして、創造と活気に満ちた時間へと変えることができるのです。

コメント