秋の日差しと、愛犬との小さな日常
秋空の下でノアのシャンプーをしました。青い空に澄んだ日差しが降り注ぎ、秋らしいさっぱりとした空気が肌に心地よい朝。ノアは大きな体をぶるぶると震わせ、泡を洗い流してもらっているときはどんな気持ちなのか、本当に気持ちよさそうなのはノア本人なのか、それとも私たちの方が満足しているのか、どちらだろうとふと考えます。水を嫌う犬もいれば、水浴びが好きな犬もいる。ノアはというと、最初は少し戸惑っていたけれど、終わるころにはすっきりとした顔を見せてくれました。
洗い終わったあとはタオルで丁寧に拭き、陽の当たる場所で毛を乾かします。秋の日差しは強くてもじめじめしておらず、風が涼しいので乾きも早く、犬の毛も柔らかく輝いて見えます。そんな光景を眺めながら、日常の小さな幸せが胸にしみわたるのを感じました。
今日はもう一つ、嬉しいことがありました。数年ぶりに親から荷物が届いたのです。箱を開けると、中身はお米(約10kg)。最近「コメ問題」が話題になっていることもあってか、親が気を遣って送ってくれたらしい。思わず「なんでお米?」と笑ってしまいましたが、その一袋一袋に込められた親の思いが伝わってきて、大切にいただこうと思います。普段は当たり前に感じているけれど、こうして届くと日々の恵みがより鮮明になります。
さらに今日は、数年ぶりにステンレスのフライパンを引っ張り出してきました。普段は使わない特別なフライパンですが、今日は二人のためにちょっと奮発して特別な一皿を作ることに。久しぶりに使う器具は少し緊張しますが、その分わくわく感も大きい。素材の香りが立ち上る瞬間、料理をする手も喜びを感じます。料理を囲みながら、家族と話す時間は何ものにも代えがたい宝物です。
ノアの毛が乾ききり、テーブルに並んだ食事を前にして思ったのは、日々の些細な営みの価値です。犬を洗い、親からの贈り物に感謝し、久しぶりのフライパンで料理を作る――それらは大げさな出来事ではないけれど、生活の中で確かに心を満たしてくれることばかりです。季節が変わるたびに感じることですが、秋は特にものごとを味わい直すのにふさわしい時期だと思います。
これから訪れる長い夜に備えて、家の中を整え、心を穏やかにしておきたい。ノアのふわふわした毛と、親から届いたお米の匂い、久しぶりのフライパンでの料理の香り――そんな小さな幸せを胸に、今日も精一杯生きたいと思います。今日も最後まで精一杯に生きることです。
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