350円の再発行と、最高の一杯

 


350円の再発行と、最高の一杯 ―― 慌ただしいクリスマスに見つけた「恵み」

 

今日は1225日。世界中がキリストの降誕に喜び、平和を祈るクリスマス当日です。 日本では平日の木曜日。本来なら、静かにこれまでの歩みを振り返るはずの一日でしたが、私の朝は予想外の「慌ただしさ」から始まりました。

 

紛失した車検証と、2時間の「巡礼」

明日に控えた車検のため、車を預けに行こうとしたその時です。あるはずの「車検証」が見当たらない。家中を探しても、車内をひっくり返しても出てこない。しかし、ふと思いました。「ここは戦場でもなければ、極寒の地でもない。ただ、書類が一枚ないだけではないか」と。私はすぐに東北運輸局(宮城運輸支局)へと向かいました。そこは代理店の人々で溢れ返っており、再発行までに2時間を要しました。手数料はわずか350円。

窓口で静かに順番を待つその時間は、思いがけず与えられた「クリスマスの黙想」のひとときとなりました。(どこに行っても人々を観察するのがつねのことですが・・・)

 

最高の「快気祝い」は、娘の元気な後ろ姿

手続きを終え、無事に車を預け、駅前のパン屋で香ばしい香りに包まれながら帰宅したのは、正午を過ぎた頃でした。 家に入ると、ちょうど妻と娘のイレネが帰ってきたところでした。何よりの恵みは、娘が元気だったことです。「夕方から友達とクリスマス会兼、快気祝いに行ってくるから、お昼はいらない!」という彼女の明るい声。 20歳の女の子が、外見(二重?お金は僕が出すことになりました。親子の契約は昨日の病室で成立・・・)のことや将来の夢、そして友人との時間を全力で楽しもうとしている。そのエネルギーそのものが、私にとっては何よりのクリスマスプレゼントでした。手術の後、彼女の快心に満ちた笑顔。これ以上の「恵み」はないと思いました。

 

田中そばのスープと、二人だけの時間

結局、ランチは妻と二人で「特製ラーメン」を作りました。 娘がアルバイトをしている「田中そば」の冷凍スープをベースに、生麺を茹で上げます。娘が働く場所の味を、自宅で妻と味わう。 慌ただしい午前中を終えた後の、熱いラーメンの一杯。それは、どんな豪華なフルコースよりも、私たちの心と体を深く温めてくれました。

 

残り一週間、風に乗るように

慌ただしく過ぎる時も、のんびりと流れる時も、時間は等しく、しかし確実に流れていきます。 2025年も残すところ、あと一週間。 車検証がなくても、予定が狂っても、最後には「感謝」という場所に着地できる。それが信仰を持って生きる者の特権なのかもしれません。地上ではバタバタと不器用な足取りだった朝も、最後には聖霊の風に乗って悠々と滑空する信天翁(アホウドリ)のように。 今日という一日を、そして今年という一年を、豊かな恵みとして胸に刻みたいと思います。一休みして今度の礼拝準備です。

 

皆様の元にも、予期せぬ形での「恵み」が届きますように。 メリークリスマス。

 

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