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2026年5月19日火曜日

乱される秩序と、揺るがない足元

 


乱される秩序と、揺るがない足元 ―― 一人の権力者と、私たちの平凡な生活

生活の輪郭を脅かす、遠い国の銃声

給油口にノズルを差し込むとき、あるいは日々の買い出しでレジに並ぶとき。私たちは、目に見えて跳ね上がっていくガソリン代や物価の数字に、言いようのない重みを感じています。今、世界を覆っている経済の厳しさは、私たちの暮らしのすぐそばまで差し迫り、日々の生活を静かに圧迫しています。

この不条理な痛みの源流をたどると、遠く離れた地で始まった、トランプ氏によるイランとの戦争に突き当たります。「あのリーダーが戦争を起こしたから、こんなことになったのだ」と考える人々は少なくありません。

世界中の多くの国が困窮し、ここ日本の私たちの暮らしまでがダイレクトに困っているこの状況。私たちは日々、ニュースの画面を見つめながら、深い割り切れなさと問いを抱かざるを得ません。この戦争は、本当に必要不可欠な出来事だったのだろうか、と。


 


正当化なき火種と、暴かれる世界の仕組み

かつてイラク戦争を起こしたブッシュ氏のときとは、その動機が明らかに異なっています。あの時代は、アメリカ同時多発テロという世界を震撼させた決定的なきっかけがありました。だからこそ、当時の戦いを正当化する大義名分に対して、世界はある種の理解を示したのかもしれません。

しかし今回は、国際社会の多くの理解が得られないまま、国益や一方的な思惑によって戦争へと突き進んでいきました。もし、その目的が「イランの核をなくすため」であったのなら、最初の核施設へのピンポイントな攻撃だけで終えても良かったはずです。それなのに戦火は収まらず、私たちは「この戦争は一体いつまで続くのか」という果てしない不透明さの中に置かれています。

一人の権力者の意志によって、あまりにも簡単に世界の秩序が乱されていく現実。そして、それを止めることのできない国際連合(国連)の無能さが、白日の下に暴かれています。  大きなシステムが機能しない世界で、私たち個人の力ではどうすることもできない巨大な波に揉まれるとき、私たちは途方に暮れてしまいます。大国のリーダーの指先一つで秩序が揺らぐ社会において、私たちの「平凡な生活」を守るには、一体どうすればよいのでしょうか。


 


巨大な嵐のなかで、静かな「秩序」を育む

国家規模の巨大な権力や、世界を揺るがす経済の嵐を、私たち個人の力で直接コントロールすることは不可能です。しかし、世界全体の秩序が乱れているからといって、私たちの心の内側の秩序までをも、その荒波に明け渡してしまう必要はありません。

聖書は、不条理な権力や混乱する時代を見つめてきた歴史の中で、私たちが拠って立つべき確かな重心をこのように指し示しています。

「王の心は主の手の中にあり、水の流れのようであって、主の御心のままに向けられる。人は自分の歩みがことごとく正しいと思うが、主は心の調べられる方である。」(箴言2112節)

人間の権力者がどれほど強大に見え、世界を我が物顔で動かしているように思えても、歴史を導く大いなる神の御手の前には、それさえも器の中の水のように小さなものに過ぎません。国連が機能せず、一人の人間によって秩序が乱される不条理に直面するときこそ、私たちは人間の権威を過信することをやめ、より確かな神の統治に信頼を置く知恵へと立ち返るのです。


 


不条理な時代に、平凡な日常を耕す

遠くの戦争がもたらす物価高や、先行き不透明な世界のニュースに接して、心の中に不安や怒りの霧が立ち込めてはいませんか?「これからどうなってしまうのだろう」と、自分の無力さに息が詰まりそうになってはいないでしょうか。

世界を変えることはできなくても、あなたの家庭の、あなたの街の「平凡な生活」を丁寧に守り抜くことは、今ここにある確かなミッションです。

  • 眼差しを足元へ: ニュースが伝える巨大な数字に心を乱されすぎず、今日手渡されている身近な24時間を精一杯に生き切る。
  • 小さな平和を築く: 国際社会の和解は遠くても、自分の家族や周囲の人々に対して、優しい言葉と配慮をもって小さな平和を具現化する。
  • 祈りをもって委ねる: 人間の権力者たちの心が正され、一刻も早く不条理な戦火が収まるように、静かな執り成しの祈りを捧げ続ける。

一人の権力者が秩序を乱すなら、私たちはそれぞれの場所で、日常の誠実さと愛という名の「小さな秩序」を粘り強く耕し、守っていくのです。


 


揺るがない大地を踏みしめて

世界経済の厳しさは、明日もまた私たちの財布や生活を試してくるかもしれません。国境の向こうの不条理な状況に、心が痛む瞬間は続くでしょう。

けれど、私たちの平凡な生活の中にある「美味しい空気を吸うこと」「大切な人のために料理を作ること」「日々のルーティンを淡々と続けること」の尊さは、いかなる権力者であっても奪い去ることはできません。壊されやすい世界だからこそ、私たちは今日という一日の平和を、よりいっそう愛おしみ、大切に育んでいきましょう。

不確かな時代に惑わされず、確かな足取りで、目の前の一歩をしっかりと踏み出していきましょう。

今日も、共に前進です。

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