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2026年5月19日火曜日

尾っぽの歓迎と、記憶の涼風

 


尾っぽの歓迎と、記憶の涼風 ―― 暑さを抱きしめる「知恵」の暮らし方

袋のなかの秘密と、変わりゆく季節の温度

仙台まで妻を送り、その帰りにロピアでの買い出しを終えて家のドアを開けると、いつものようにノアちゃんが一番に出迎えてくれました(実はノア以外に誰もいませんが)。  ちぎれんばかりに尻尾を大きく振って、「お帰りなさい!」と全身で喜びを表現してくれます。それと同時に、「わたしの美味しい物も買ってきてくれた?」と言わんばかりに、買い物袋のなかにフンフンとお鼻を突っ込んで中身を熱心に確認するのです。そのお決まりの愛おしい仕草に、思わずこちらの目元も緩んでしまいます。

ノアちゃんの温かい毛並みに触れながら息をつくと、部屋の外からは、いよいよ本格的な夏の気配が迫っているのを感じます。本当に、日に日に暑くなってきました。(でも予報では木曜日は16度になるという・・)今日の気温はぐんぐんと上がりつつあります。  けれど、こうして帰ってきた家に、身体を涼しく冷やすことのできる環境があるというのは、本当にありがたいことです。私たちは日々の便利さを当たり前と思ってしまいがちですが、こうして一息つける空間があるだけで、心から感謝せざるを得ません。


 


クーラーのなかったあの夏、若き日の記憶

迫りくる熱気を感じていると、私の記憶はふと、遠い昔のある地へと引き戻されていきました。某教会に赴任したばかりの、まだ娘も生まれていなかったあの頃の夏。ぎらぎらと照りつける太陽のもと、厳しい暑い日々が続くというのに、当時の私たちの部屋にはクーラーが一台もありませんでした。ただただ、窓から入るわずかな風と若さだけを頼りに、汗をかきながら過ごしていたあの夏の日々。まだ若かったからこそ「大丈夫」と笑って乗り越えられましたが、年齢を重ねた今の身体で同じことをするのは、流石に無理だなと苦笑してしまいます。時代は変わり、私たちの身体も変化していきます。  けれど、ここで一つの問いが生まれます。夏が暑いのは、地球が巡るなかでごく当たり前のこと。それをただ「厳しいもの」「不快なもの」として遠ざけ、冷たい部屋に閉じこもるだけで、私たちの夏は終わってしまって良いのだろうか、と。


 


環境を受け入れ、しなやかに付き合う知恵

移り変わる自然の厳しさを嘆くのではなく、今の自分の身体と対話しながら、うまく暑さと付き合いながら過ごしていくこと。それこそが、現代を生きる「知恵ある人」の確かな暮らし方なのかもしれません。聖書は、私たちが人生のあらゆる季節(シーズン)をどのように受け止め、生きるべきかをこのように語りかけています。

「神のなされることはすべての時にかなって美しい。神はまた、人の心に永遠を与えられた。」(コヘレトの言葉 311節)

激しい熱風が吹く夏も、じっと耐える冬も、神様が造られた世界のサイクルにおいては、それぞれに固有の美しさと役割が与えられています。  夏はただ過酷で暑いだけではありません。夏だからこそ出会える鮮やかな景色があり、夏だからこそ美味しくいただける食べ物があり、夏だからこそ深まる思索の時間が、きっとたくさんあるはずなのです。


 


今ある恵みに目を留め、夏を元気に生き切る

これから始まる長い季節の体感温度に、早くも心が滅入ってはいませんか?「またあの暑い日々が来るのか」と、防衛シールドをガチガチに固めてはいないでしょうか。

過去の記憶を愛おしみつつも、今、私たちの足元に与えられている豊かな備えに目を向けてみましょう。

  • 与えられた環境に感謝する: クーラーのない時代を生き抜いた自分を誇りつつ、今ある涼しい環境を「当たり前」とせず、感謝の念をもって受け取る。
  • 夏の「良いこと」を探す: 暑さのなかに隠されている、この季節ならではの小さな恵みや輝きを、意識して見つけ出してみる。
  • 知恵をもって調和する: 無理な我慢はせず、しかし自然の営みから逃げ出すのでもなく、身体を労わりながら元気に過ごす工夫を凝らす。

 


今夜の食卓は、究極の味で

ロピアの袋から取り出した食材を冷蔵庫にしまいながら、今夜の夕食のメニューに思いを巡らせます。この暑さの始まりにふさわしい、今夜の夕食は「究極のソーメン」にしようか、と計画しています。冷たい麺をすする瞬間の家族の笑顔が、今からとても楽しみです。夏は暑いのが当たり前。だからこそ、私たちはその熱気をしなやかに受け流し、知恵と思いやりの涼風を心に吹かせながら、元気に過ごしていくことが何より重要であると思います。ノアちゃんが振ってくれた尻尾のぬくもりを胸に、今日という一日の残りの時間も、精一杯に生き切っていきましょう。

今日も、共に前進です。

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