Walking
the Northern Way: A Journey of Faith and Prayer
北の道を歩く:信仰と祈りの旅(2016年)
北の道の概要
「さて、イエスは悪魔から誘惑を受けるため、“霊”に導かれて荒れ野に行かれた。」(マタイ4:1)この言葉は、私たちが信仰の旅を歩む際の導きと試練を象徴しています。今回、私が最初に歩く道は「北の道」です。スペインのイルンからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの約814.7kmの海岸沿いの道であり、Camino del Norteと呼ばれています。この道は、フランス国境のイルンを出発点として、ビルバオ、サンタンデール、ヒホンを経て、リバデオから内陸部へ入る約32の区間から成り立っています。
北の道の特徴と歴史
北の道は、カンタブリア海に沿って美しい景観を楽しむことができる巡礼路です。標高差は200〜300mで、一日の標高差が最も大きい道となっています。スペイン北部の気候は、メキシコ湾流の影響を受けて比較的温暖で、降水量が多いのが特徴です。特にビルバオでは、年間の雨天日数が45%を占め、11月が最も降水量が多い時期です。
サンティアゴ巡礼の歴史は814年に遡ります。使徒サンティアゴの墓が発見され、アストゥリア王国のアルフォンソ二世が初めて訪れたことから始まります。この巡礼路は、オビエドから内陸部を通り、フランス人の道のメリデへ至る道であるCamino Primitivo(プリミティボの道)と呼ばれています。北の道は、ヒホン手前のビジャビシオサから分岐し、沿岸部を経由する巡礼路はCamino de la Costa(海岸の道)とも呼ばれています。
中世には、イスラム勢力の侵攻により南部を通ることが危険だったため、多くの巡礼者がこの北の道を利用しました。そのため、北の道はフランス人の道に次ぐ人気を誇る素晴らしい巡礼路となっています。
信仰の旅としての意味
今回、私は初めて「北の道」と「銀の道」を合わせて約1800kmの祈りの旅を歩いています。おそらくこのコラムが読まれている頃、私は「北の道」での祈りの旅を終え、「銀の道」を歩いていることでしょう。初めての経験や道は不安を伴いますが、信仰生活と同じように、見えない未来を主の御手に委ねて歩むことで、不安が平和や信頼へと変わっていくと信じています。
体が丈夫だから歩けるわけではありません。3回目のサンティアゴの祈りの旅ですが、ますます主を信じるようになり、信仰が強められる旅です。この旅を通じて、神との交わりが深まり、信仰の成長を実感できることを期待しています。私たちの信仰の旅は、常に主の導きの中で進んでいくものです。
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