千代大橋のたもと、広瀬川若林緑地の朝は、空気が澄んで格別です。今朝は、陸上トラックに足を踏み入れました。ここを一周すると、ちょうど1キロ。今日はどんな出会いがあるだろうか、そんな小さな好奇心を胸に、一歩、また一歩と走り始めます。教会から走ると広瀬川若林緑地まで約5キロ。
朝の柔らかな光の中、トラックには様々な人の息づかいがありました。軽やかに駆け抜ける若者、自分のペースでゆっくりと歩を進めるご年配の方々。それぞれの朝が、それぞれの速度で動き出しています。まるで、朝の光そのものが、彼らと共に「今」を生きているかのよう。そんな風景に見とれていると、空には思いがけないゲストが。美しい虹が、まるで祝福のようにかかっていました。思わず息をのみ、心が洗われるような瞬間です。
トラックを20周ほど重ねる頃には、最初にいた顔ぶれはいつの間にか去り、新しいランナーたちが加わって、また新たな朝の流れが生まれていました。まるで人生の縮図のようだな、と感じながら、私は走り続けました。今朝のランは31キロ。走り終えた後の心地よい疲労感と、この恵まれた時間に、ただただ感謝の気持ちが湧き上がります。
日中は、また別の「走る」時間です。これまで書き溜めてきたサンティアゴ巡礼のエッセイ集の完成稿と向き合いながら、新たに聖書の詩編150編を読み解くエッセイの執筆にも力を注いでいます。どちらも数年がかりの大きな挑戦ですが、まずはこの教会にいる間に形にすることを目指して、こつこつと歩みを進めています。自分自身への「頑張ろう!」というエールは、今日も健在です。
さて、今日は茄子とピーマンの味噌炒め、それから香ばしい小魚の炒め物を作りました。「美味しい!」と家族は言ってくれましたが、自分の中ではまあ70点くらいかな、と少し辛口評価。でも、料理は私にとって、日々のモチベーションを高めてくれる大切な時間。美味しいものを考え、作り、誰かと分かち合える。それだけで、また頑張ろうと思えるのですから、これもまた感謝です。娘は四連休もアルバイトに励んでいるとのこと。頑張っている姿に、心からのエールと感謝を送ります。
牧師として関わる方々には、人生の先輩であるご年配の方が多くいらっしゃいます。皆さん、それぞれの人生を懸命に歩んでこられた方々ですが、心身ともに溌剌とされている方は、残念ながら多くはありません。だからこそ、少しでも心が軽くなるように、希望を持てるようにと、日々祈り、言葉をかけ、励まし合いながら共に歩もうと努めています。けれど…なかなかその思いが届かない、と感じる瞬間があるのも正直なところです。
それでも、私たちは生きていく。どうせ生きるなら、元気に、そして味わい深く生きたいものです。人生という料理を美味しくするには、良い「味付け」が必要ですが、何よりも大切なのは「素材」そのもの。健康で、新鮮な素材があってこそ、最高の味が引き出されます。私にとって、その揺るぎない素材とは、キリストへの信仰です。どんな状況にあっても、何があっても決して揺らぐことのない、確かな価値観、確固たる信念。これさえしっかりしていれば、人生のどんな嵐にも立ち向かえる。そう信じています。
この確かな希望、生きる力の源となる信仰を、言葉と生き方を通して伝えていくこと。それが牧師としての大切な役割なのだと、改めて思います。
だから今日も、目の前の小さなことから。
共に笑い、食卓を囲み、美味しいねと言い合い、この一日を大切に生きていく。
そこに、かけがえのない喜びがあると信じて。
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