言葉にできない「ありがとう」を伝えたいあなたへ
【本書の要約】
「いつも感謝しているのに、なかなか素直に言えない…」
「本当は仲直りしたいのに、きっかけが見つからない…」
パートナーとの間で、そんな風に感じたことはありませんか?『愛を伝える5つの方法』の著者として世界的に知られるゲーリー・チャップマンが、夫婦やカップルが直面するコミュニケーションの壁を乗り越えるための、最もシンプルで、しかし最もパワフルな方法として提案するのが**「心の手紙」**を書くことです。
この本は、ただの手紙の書き方マニュアルではありません。なぜ私たちの心はすれ違い、どうすればその溝を愛で埋めることができるのかを、聖書の教えを基盤としながら優しく解き明かしてくれます。チャップマン氏は、特に**「感謝」「励まし」「謝罪」**の3つのテーマで手紙を書くことの重要性を説きます。
たとえば、「〇〇してくれて、本当に助かったよ。ありがとう」という感謝の言葉。「君なら絶対に大丈夫、応援しているよ」という励ましのメッセージ。「あの時は感情的になってごめんね」という素直な謝罪。私たちは頭では分かっていても、日々の忙しさや照れくささから、こうした大切な言葉を伝えそびれてしまいがちです。
手紙という形をとることで、口では言いにくい本音も、落ち着いて素直に表現できます。そして、書かれた言葉は「形に残る贈り物」となり、相手が落ち込んだ時や不安な時に何度も読み返せる、一生のお守りになるのです。
本書は、具体的な手紙の文例を豊富に紹介しながら、読者が「これなら自分にも書けるかも」と思えるように導いてくれます。テクニックとしての手紙ではなく、相手を「神様からの最高の贈り物」として見つめ直し、その存在そのものに感謝するための「心の習慣」を提案しているのです。関係が冷え切ってしまったと感じる二人にも、もっと絆を深めたいと願う二人にも、心に温かい火を灯し、新たな一歩を踏み出す勇気を与えてくれる一冊です。
【キリスト教的観点から】
この本は、聖書が語る「互いに愛し合い、親切にし、赦し合いなさい」(エペソ4:32)という教えを、現代の私たちが見事に実践できる形に落とし込んだ、素晴らしい信仰のガイドブックです。チャップマン氏が提案する「心の手紙」は、単なるコミュニケーション術ではなく、神様が結び合わせてくださったパートナーを大切にするという、信仰の具体的な行動そのものと言えるでしょう。
私たちの言葉には、人を深く傷つける力と同時に、人を癒し、建て上げる力があります。この本は、神様から与えられた「言葉」という賜物を、最も身近な人を愛し、祝福するためにどう用いるべきかを教えてくれます。
あなたの「心の手紙」の最初の宛先は、どなたですか? 神様からの愛というインクを使って、まずはたった一言、「ありがとう」と綴ることから始めてみませんか。その一通が、二人の関係を、そしてあなたの信仰生活を、より豊かなものに変えるきっかけとなるはずです。
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