2026年2月19日木曜日

ウィンウィンでは終わらない世界

 


「ウィンウィンでは終わらない世界で、私たちはどう生きるか」

SNSが若者の心に与える影響について、ロサンゼルスでの裁判でザッカーバーグ氏が証言したというニュースが話題になっています。 アルゴリズムの設計や子どもの安全対策が問われる中で、私たちは改めて「責任とは誰にあるのか?」という問いに向き合わされています。

企業の責任はもちろんあります。 しかし、未成年の利用に関しては、親や家庭の関与も欠かせません。 そして、SNSを通して恩恵を受けている人々が多くいることも事実です。 つながりを得た若者、小さなビジネスを立ち上げた人、声を届けられるようになった社会的マイノリティ── SNSは「悪」ではなく、使い方によっては「光」となり得るのです。

けれど、ここで私たちはもう一歩、深く考える必要があります。

 

この世界は、本当に「ウィンウィン」で成り立っているのか?

歴史を振り返ると、誰かが得をすれば、誰かが損をする。 それがこの世界の構造であり、現実でした。 理想だけでは生きていけない。 人情だけでも、社会は回らない。 時には、両方が傷つき、両方が倒れることさえあるのです。

だからこそ、私たちが目指すべきは、 「誰もが完全に勝つ」ことではなく、 「損をする側が立ち直れないほどのダメージを受けないように、道を用意すること」ではないでしょうか。

イエス・キリストは、 勝者の側にも、敗者の側にも立たれませんでした。 むしろ、最も小さくされた者、 声を上げられない者のそばに立ち、 その人が再び立ち上がれるように、 愛と真理の道を示されました。現実を直視しながら、 弱さを抱えたままでも、 「強くされる道」がある。 それが、福音の力です。今、私たちに求められているのは、 誰かを責めることでも、理想だけを語ることでもありません。 この複雑で不完全な世界の中で、 どうすれば希望をつなげることができるかを、 共に考え、共に歩むことです。その道の先に、 たとえ「完全なウィンウィン」ではなくても、 誰もが見捨てられない社会誰もが再び立ち上がれる教会があると信じています。

 

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