まだ夜の静けさが残る、金曜の朝4時。
僕の一日は、愛犬ノアちゃんとの散歩から始まります。祈りを捧げ、今日は特別な気分で、いつものオートマチックなモードから、感覚を研ぎ澄ませるマニュアルモードに切り替えて歩き出しました。
耳を澄ませば、世界は音楽に満ちている
鳥のさえずり、虫の羽音、風に揺れる木々の葉。
意識を向けなければ通り過ぎてしまう、自然が奏でる美しいシンフォニー。慌ただしい日々の中で、私たちはつい、イヤホンで耳を塞いでしまいがちです。それが良いとか悪いとか、そういう話ではありません。ただ、ほんの少し立ち止まって耳を澄ませるだけで、こんなにも世界は豊かで、心と体を癒してくれる音に満ちているのだと気づかされます。
川を覗き込むと、昨年より水かさが減っている気がして少し心配になりました。それでも、ハクチョウや川の生き物たちは、変わらず元気に過ごしている様子。その生命力に、そっと「ありがとう」と心で呟きました。
暮らしを整える、ささやかな儀式
家に帰ると、次なるミッションが待っています。階段の掃除です。我が家には毛深いゴールデンレトリバーのノアちゃんがいるので、掃除は毎日の欠かせない日課。一日サボれば、あっという間に家は毛だらけになってしまいます。「家をきれいに保つ秘訣は、毎日続けること」。諦めずに続ける、自分との小さな約束です。
金曜日と土曜日は、妻が早朝からバイトの日。洗濯機を回して洗濯物を干すのは僕の担当です。スイッチひとつで洗い上げてくれる洗濯機には、本当に頭が下がります。
娘を駅まで送り、残りの洗い物を片付けて、ようやく肉体労働は一段落。この瞬間の、淹れたてのコーヒーとリンゴの꿀맛(クルマッ、蜜の味)といったら!
すべては自分のために。そして、家族のために
こうした一連の家事を「家族のためにやっている」と言うと、少し大げさかもしれません。僕は、これらすべてを「自分のため」に行っています。自分の心を整え、自分のいる環境を心地よくするため。そして不思議なことに、そうして自分のために行ったことが、結果的に家族の笑顔や快適さにつながっていく。これが、僕が見つけたシンプルな真実です。
今日という一日を、未来への力に
心と体が整ったところで、ようやく僕の本業である精神的な活動へ。説教や聖書研究会の準備、エッセイやコラムの執筆、そして今書いているこのブログ。午前中いっぱい、言葉と向き合います。
午後は買い物、夕食の準備(これも僕にとっては聖なる仕事?)、語学の勉強、読書と、時間はあっという間に過ぎていきます。
もちろん、365日これを完璧にこなすロボットではありません。人間ですから、できない日もあります。それでも週に5日はこのルーティンを続けているので、「ほぼ毎日」と言ってもいいかもしれません。
そんな僕にとって唯一の完全な休息が、年に一度のスペイン・サンティアゴ巡礼の旅。家事、執筆活動、そのすべてから解放され、たった一人で20日間ひたすら歩き続ける時間です。出発まで、今日でちょうど100日。もしかしたら、この巡礼の日があるから、僕は毎日を頑張れているのかもしれません。
遠い未来の特別な旅も大切ですが、もっと大切なのは、今この瞬間。
未来への旅支度は、今日一日を丁寧に生きることから。さあ、今日もはじめよう。
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