聖書によれば、アブラハム以降、人間の寿命が短くなった理由は主に**「神が定めたこと」**とされています。最も重要なポイントは、アブラハムよりも前の**「ノアの洪水」**の出来事にあります。洪水を起こす前、神は増え続ける人間の罪を見て、こう言われました。
「主は言われた。「わたしの霊は人の中に永久にとどまるべきではない。人は肉にすぎないのだから。」こうして、人の一生は百二十年となった。」(創世記 6章3節)
神が人間の寿命の上限を120年と定めたことが、寿命が短くなった直接的な理由とされています。
この後、メトシェラのように900歳以上生きた人物はいなくなり、ノアの洪水を経てアブラハム、モーセ(120歳没)、ダビデ(70歳没)と時代が下るにつれて、寿命は徐々に短くなり、神が定めた年数に近づいていきました。つまり、神が人間の悪を戒め、より短い人生としたことが主な理由と、聖書は説明しています。
人が罪に満ちたこの世で長生きするということは、それだけ多くの罪を犯す機会が増えるという意味でもあります。大切なのは長く生きることではなく、たとえ一日でも「どのように生きるか」「誰のために、何のために生きるか」という生き方の中身です。生の量よりも質が重要なのです。それにもかかわらず、多くの人はやはり長生きを望みます。これこそが、人間の持つ欲望の本質と言えるでしょう。たとえ過ちを重ねることになっても、私たちは長生きを選びたくなる存在なのです。
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