デジタル書庫 ―― 祈りの旅路

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2026年7月3日金曜日

生きる力はどこから?

 


甘いシロップの記憶と、不条理な世界で愛を灯し続けること

妻を車で送っている最中、娘から弾むような連絡が入りました。 「終わった、帰る!はらへり🚁!」 「食べたいものは?」と返すと、「スタバティ!」という元気な文字が躍ります。そのまま駅で待ち合わせをして、娘を車に乗せてスターバックスへと向かいました。娘はいつも、買ったものを「一口飲んでみて」と私に差し出します。今日は特別にカスタマイズをお願いしたそうで、シロップを多めにいれてもらったとのこと。一口含むと、口いっぱいに広がる強い甘み。 「甘い!美味しいよ!」と感想を伝えると、彼女は嬉しそうに笑いました。来週から、あちこち場所を変えながらの忙しい在宅実習が始まると言います。「今週も4回バイトをしたから、ご褒美で美味しいものを食べるの」と語るその横顔には、ささやかな達成感が滲んでいました。

 


小さな反応がもたらす「生きる力」

帰宅してからは、夕食用に下味をつけておいた鶏肉を焼いてあげました。 ここでも娘は、「美味しい!」と弾むような声を上げます。

  • 「美味しい!」
  • 「ありがとう!」

彼女の素晴らしいところは、何かをしてもらったときに、すぐさま豊かな反応を示し、感謝の言葉を口にできることです。父親として、それは本当に「いいことだ」と心から思います。私たちが日々を歩むための「生きる力」は、こうした日ごろの小さな営みや、何気ない出来事をどう受け止めるかにかかっています。少し考え方の角度を変えるだけで、人生の景色は楽しくもなり、逆につらくもなるものです。

 


この世の力だけで完結する寂しさ

目の前にある小さな喜びに目を向け、前向きに考える力。それは間違いなく「この世で生きるための力」です。多くの人は、その力だけで十分に生きていけると考え、実際に懸命に頑張って、笑顔で生き抜いています。私は、それはそれで素晴らしいことだと願っています。しかし、もう少し深く心の淵を覗き込んでみると、「この世の力だけで完結する人生」に、拭いきれない寂しさを覚える人がいるのも事実です。私も、その一人です。

私たちの生きるこの世界は、時として凍りつくような不条理を見せつけます。 一生懸命に働き、あらゆる困難を乗り越えてようやく成功の入り口に立った途端、がんの告知を受け、わずか3ヶ月でこの世を去ってしまった人がいます。 異国の地で昼夜を問わずアルバイトをして学費を稼ぎ、血のにじむような苦労の末に博士号を取得。大学での席も約束され、希望に胸を膨らませて帰国するはずだった飛行機が墜落し、帰らぬ人となった人もいます。真面目に働き、苦労を重ね、誠実に生きた人が、必ずしもこの世の基準で報われるとは限らない。それが、私たちの直面する現実です。

 


諦めずに、愛し続けるという真実

では、すべては無駄なのでしょうか。 そうではありません。理不尽な暗闇が口を開けているような世界であっても、私たちは「それでも」と信じて生きるのです。

見返りや結果のためではなく、ただ自分の信じた道を歩み続けること。 家族を愛し続けること。 諦めずに愛し続けること。 悔いのないように愛し続けること。

シロップ多めの甘い飲み物を分け合い、「美味しい」と笑い合う今日のこの瞬間を、全身全霊で愛し抜くこと。命の期限や不条理な出来事は誰にもコントロールできませんが、「今日、誰かを愛する」という選択は、私たちに委ねられた確かな希望の光です。

今日も、明日も、そして次の日も。 私たちは小さな愛を灯し続けながら、歩みを重ねていきます。

今日も、共に前進です。

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