デジタル書庫 ―― 祈りの旅路

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2026年7月3日金曜日

聞く耳を持っていますか?

 


握りしめた「自分の正しさ」をそっと置く勇気と、平和を紡ぐ静かな耳

日々の生活の中で、私たちはどれほどの「声」を浴びているでしょうか。 画面の向こうから流れてくる政治の世界の激しい議論や、現代のSNSで日常的に燃え上がる炎上の話題。そこには熱を帯びた言葉が飛び交っていますが、その多くは、相手の本当の意見や心の本意に耳を傾けることなく、自らの考えや判断のみで一方的に発信されているように感じます。そんな喧騒に触れるたび、人間の内にある根深い性質について、深く考えさせられるのです。

 


経験とエゴが作り出す「心の壁」

私たち人間は、どうしても自分の考えや、過去の経験、そして自らのエゴを中心に物事を量り、判断してしまう傾向があります。

  • 自分がこれまで培ってきた信念
  • 自分が正しいと信じて疑わない経験則
  • 傷つきたくない、自分を守りたいというエゴ

これらを一旦手放し、他者に譲ることは、言葉で言うほど簡単なことではありません。自分の正しさを主張している時、人は無意識のうちに心に高い壁を築き、相手の言葉を弾き返してしまっているのです。しかし、自分の枠組みの中だけで相手を裁き、理解しようとする歩み寄りを放棄してしまえば、この世界が変わることは決してありません。それどころか、最も身近で大切な存在である「家族」の間にさえ、本当の意味での平和をもたらすことはできないのです。

 


「聞く耳」という愛の余白

聖書には、人との関わりにおいて最も大切な、このような真理の言葉が記されています。

「だれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、また怒るのに遅くありなさい。」(ヤコブの手紙 1:19)平和を築くための第一歩は、誰かを論破することでも、自分の正しさを証明することでもありません。握りしめている「自分の考え方」という荷物を、一度自分の横にそっと置くこと。そして、目の前にいる人の言葉に対して、まず「聞く耳」を持つ勇気を持つことです。相手の言葉に静かに耳を傾ける行為は、自分の心の中に「相手を受け入れるためのスペース(余白)」を作るという、とても尊い愛の実践です。

 


勇気をもって、相手の言葉に耳を澄ます

今日、あなたの目の前にいる人は、どんな言葉を語るでしょうか。 もし意見が食い違ったり、理解しがたいと感じたりした時こそ、深呼吸をして、自分の正しさをほんの少しだけ脇に置いてみてください。相手を完全に理解することは難しくとも、「理解しようと耳を傾ける姿勢」そのものが、冷たい関係に温かい温度を灯し、小さな平和の種となります。聞く勇気を持ったその静かな一歩が、分断された世界や、すれ違う家族の心に、確かな希望の橋を架けていくのです。

今日も、共に前進です。

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