2025年1月22日水曜日

静寂の朝、始まりの光

今日は24キロ完走。


 

太陽が昇る瞬間ほど、心に染みわたる光景は他にないかもしれません。この写真に映る朝焼けの景色は、自然が描いた一枚の油絵のようです。凍てつく空気の中、澄み渡る空に浮かぶオレンジ色の光。それはまるで眠れる世界に命を吹き込む一筆のように、ゆっくりと水面を染めていきます。

 


日の出を見つめていると、不思議と胸の奥が静かになります。光が広がるたびに「今日も新しい一日が始まる」というエネルギーが、大地全体にじわじわと浸透している気がします。それまで静寂に包まれていたこの場所も、太陽の温もりとともに少しずつ目覚めていくようです。

 


川辺に佇む小さな船たちは、昨夜の眠りから目を覚まし、その瞳に朝日を映しています。穏やかな水面には木々の影がさざ波のように揺れ、光と影が交わる場所には、私たちが辿り着きたい「平和」の姿が映し出されているかのようです。

 


乾いた木の枝越しに見える太陽は、冬の寒い朝であってもじんわりと心を温めてくれます。この時期、木々は葉を落とし、裸の姿で風雪に耐えていますが、その姿にも不思議な美しさがあります。一見すると寂しげなその姿は、実は新しい芽吹きの準備をしているのです。命の循環は目に見える形だけでなく、その奥深くでしっかりと続いている——そんな不思議な力を感じさせてくれるのが、この一枚に写る風景です。

 


日の出の瞬間は、人生における「始まり」を象徴しているようにも感じます。昨日までの出来事や苦労も、この光の中でゆっくりと溶けていきそうです。新しい日が与えてくれるのは、また新しく挑戦するためのチャンス。どんな些細なことでも、この朝のように黄金色に輝かせることができるはずです。

 


草むらや土手の上には霜が降り、ひんやりとしているけれど、陽の光が触れるたびにその白い衣もゆっくりと解けていくでしょう。まるで、私たちの心にある冷たさや疲れが、希望の光で少しずつ温められていくように感じます。今日という日が、昨日以上の温かさをきっと運んできてくれる——そんな根拠のない信じる気持ちが、この写真から湧いてくるのです。

 


朝の静かな光景は、私たちに何かを「する」前にただ「ある」という大切さを教えてくれます。動き出す前の静けさ。その中で少しだけ深呼吸して、新しい自分を迎えてみる。一日が始まるとき、太陽が教えてくれる「静寂の力」こそが、これから先の一歩を優しく後押ししてくれるのではないでしょうか。

 


この写真を見て、私は改めて思いました。美しい景色というのは、そこに命があり、時間が流れ、その場所が「生きている」と感じさせてくれるものです。そして、それを真っ直ぐに見つめる心こそが、本当の豊かさを私たちに運んでくれるのかもしれません。

 


静かな朝の光、川のさざ波、そして新しい一日の始まり。それらが私たちにそっと語りかけています——「今日」というプレゼントを、大切に受け取って、優しく開いていきなさい、と。 

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