2025年2月4日火曜日

サンティアゴ巡礼

 


A Pilgrim's Journey: Walking the Portuguese Coastal Way to Santiago

「サンティアゴへの巡礼 ―― ポルトガルの海岸沿いを歩む祈りの道」

 

主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。主はわたしを青草の原に休ませ/憩いの水のほとりに伴い魂を生き返らせてくださる。主は御名にふさわしく/わたしを正しい道に導かれる。死の陰の谷を行くときも/わたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭、あなたの杖/それがわたしを力づける。わたしを苦しめる者を前にしても/あなたはわたしに食卓を整えてくださる。わたしの頭に香油を注ぎ/わたしの杯を溢れさせてくださる。命のある限り/恵みと慈しみはいつもわたしを追う。主の家にわたしは帰り/生涯、そこにとどまるであろう。(詩編23)

 

静かに祈りを捧げながら一歩一歩を刻む巡礼の旅。今回、私は124日から16日まで、ポルトガルの港町ポルトからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの約300キロの道のりを歩むことになりました。雨季の厳しい天候が予想されますが、それもまた主が備えられた恵みの一部として受け止めています。

 

2014年から始めたこの巡礼の旅は、私にとって単なる長距離歩行ではありません。それは深い祈りと黙想の時であり、牧会者としての自己を見つめ直す貴重な機会となってきました。日常の教会生活から離れ、異郷の地で一人神様と向き合う時間は、私の霊性を養う大切な糧となっているのです。

 

聖書には、神の人々が特別な場所で主と過ごした記録が残されています。モーセはシナイ山で40日を過ごし十戒を受け、エリヤは荒野で40日を過ごして新たな使命を見出し、そして私たちの主イエス・キリストも公生涯の始めに40日間を荒野で過ごされました。この伝統は古代教父たちにも受け継がれ、彼らは荒野で祈りと黙想の時を持ったのです。

 

現代の牧会者である私にとって、サンティアゴの道は現代の「荒野」とも言えます。日々の牧会生活では気付きにくい自分の足跡を振り返り、時には悔い改め、新たな力を得る場所なのです。同じ場所で同じことを繰り返していると、時として感覚が鈍くなることがあります。この巡礼の旅は、そんな牧会のマンネリ化を防ぎ、新鮮な視点と情熱を取り戻す機会となっています。

 

実務的な面では、8日間で300キロを歩破するため、1日約40キロという challengingな距離となります。また、往復の移動に6日を要するため、万が一の際は16日の帰国が遅れる可能性もあります。その場合は佐藤長老が説教を代読し、緊急の牧会的必要には仙台南伝道所の佐藤由子牧師が対応してくださることになっています。

 

この巡礼の旅を通して、私は新たな霊的な気付きを得、より深い牧会の視点を養いたいと願っています。教会の皆様の祈りに支えられながら、この意味深い旅路を歩んでいきたいと思います。

 

 

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