デジタル書庫 ―― 祈りの旅路

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2026年7月12日日曜日

聖域を守る

 


損得の定規を置く聖域:湿気を含む風と、恵みで回る日曜日の食卓

まとわりつくような湿気が、肌を重く包む一日でした。 外の空気は水滴をたっぷりと含み、息を吸い込むたびに季節の重みを感じます。しかし、どんなに空気が重くとも、私たちは呼吸をし、足を踏み出し、日々の営みを続けていく。生きるとは、そういうことなのだと静かに思う日曜日です。

 


魂の深呼吸をする場所

今日も無事に礼拝が守られ、婦人会の例会を含めて13時頃にすべてのプログラムが終わりました。いつもより少し長引いたとはいえ、他の教会と比べれば短い方かもしれません。時間の長さそのものに正解はありません。大切なのは、集った一人ひとりの心が喜びで満たされているかどうかです。 教会の玄関を出る時に、「ああ、疲れた!」というため息が漏れるような場所であってはならないと、私は常に自分に言い聞かせています。社会の重圧で強張った心と体を、最も良いコンディションに整え直して帰っていただくこと。それが教会の役割だからです。

ただ、今日の子どもたちへの説教は、初めて10分を越えました。時間を超過することは百も承知の上でしたが、それでもどうしても、今日彼らの心に手渡しておかなければならない大切な糧だったのです。準備の段階から長くなることは覚悟していましたが、心を込めて語りました。(その大切な内容は、また改めてこのブログに掲載します。)

 


損得と効率を脱ぎ捨てる食卓

帰宅後(ただ二階に上がるだけのことですが・・・中にはわたしがどこに住んいるのかを知らない方々もいます。)、いつものようにお昼の支度をし、家族で食卓を囲みました。日曜日であっても、私は台所に立ちます。

パート先の現場で日々体を張っている妻も、看護の道を志して日々の学びや実習に励む娘も、この湿気の多い時期を乗り越えようとする毛深いノアも、家族は皆それぞれに、自分の持ち場で懸命に戦っています。だからこそ、「やれる人が、やれることをする」。料理も、食後の洗い物も、ほとんど私が引き受けていますが、役割を厳密に決めないこの形が、我が家には一番合っているのです。ここで、心がけている大切なことがあります。 それは、流し台の前に立ちながら「なぜ自分ばかりが」という思いを一切持たないことです。私たちは、自分が健康で、家族のために食事を作り、皿を洗うこの日常が、永遠に続くかのように錯覚してしまいます。しかし、この還暦を迎えた命の時間は、あと100年続くわけではありません。いつか必ず、手放さなければならない日が来ます。 だからこそ、「今、やれるときに、やれること」があるという事実そのものが、途方もない感謝の対象へと変わるのです。

 


この社会のルールを持ち込まない

現代の社会は、どこへ行っても「損得」と「効率」の定規で物事を測ります。「これをして、何の見返りがあるのか」「どちらがどれだけ負担したか」。

しかし、その冷たい社会のルールを、決して家庭内に持ち込んではなりません。家庭は、厳しい会社や戦いの場ではないからです。損得勘定を脱ぎ捨て、ただ平和と、愛と、信頼だけがそこにある。私たちが真に安息できる唯一の聖域、それが家庭です。 その場を守るためには、強い決意が必要です。「社会の習わしを、ここには適用しない」という毅然とした姿勢が、家族の安らぎという城を守るのです。

 


重い空気の中で、新しく始まる歩み

そして今日は、教会にとってもう一つ嬉しい出来事がありました。 他教会から正規の手続きを経て、一人の男性が転入してこられたのです。 新しい交わりが始まり、これから共に信仰の道を歩めることを心から感謝し、祈りを捧げました。

この方のためには、毎朝欠かさず祈っています。 牧師にとって最も大切な務めは、教会に集う一人ひとりのために日々祈ることです。 人は誰かを心配することはあっても、「祈る」という形でその人を神の前に差し出すことは、なかなかできません。 祈りの力を知らないから。 そして、誰に祈ればよいのか分からないからです。

だからこそ、私はこれからも祈り続ける牧師でありたいと、今日あらためて心に刻みました。それにしても今日は、まとわりつくような湿気に思わず「重いな」とこぼしてしまいそうになる一日でした。 それでも、私たちは生きています。 誰かのために食事を作り、共に笑い、新しい友を迎え入れながら、この重たい空気の中を一歩ずつ歩き続けています。

今日も、共に前進です。

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