白く染まった道が、どこまでも続いている。冷たい空気が頬を刺すけれど、空は澄み渡り、遠くの橋が朝陽を浴びて輝いている。僕は今日も走る。この道を、そして自分自身の人生を。
僕にはいつも一緒に走る仲間がいる。それは僕の影だ。時には右側で、時には前を走り、まるで「頑張れ」と励ましてくれるように寄り添ってくれる。影は僕の分身のような存在だ。たとえ姿が見えなくても、そこにいることを僕は知っている。決して一人ではない。影がいる限り、僕は走り続けることができる。
今日のランニングは26キロ完走。少し疲れを感じるが心は満たされている。影とともに走るこの時間は、ただの運動ではない。自分と向き合い、そして自分を超えていくための旅だ。影は僕に教えてくれる。「君は一人じゃない」と。そして、「君はもっと強く(?)なれる」と。
昨夜、ノアちゃんと散歩をした。ノアちゃんは片方の目が見えなくなっているようだ。それでも彼は歩く。迷うことなく、まっすぐに。犬の本能の力だろうか。彼の姿を見ていると、僕は思う。どんな状況でも、前に進む力を持っているのは、僕たち人間も同じだと。ノアちゃんが教えてくれる。「大丈夫だよ」と。僕がしっかりしていれば、彼もまた安心して生きていけるのだ。
今日という日は、昨日とは違う。すべてが新しい。道も、空も、そして出会う人々も。僕たちは毎日、新しい命を与えられている。昨日の自分ではなく、今日の自分として生きることができる。それはとても尊いことだ。だからこそ、僕は今日も走る。影とともに、ノアちゃんとともに、そして新しい自分とともに。
この雪道を走りながら、僕は思う。人生もまた、こんな風に続いていくのだと。時には滑りやすく、時には冷たく、でもその先には必ず光がある。影が僕を支えてくれるように、僕もまた誰かの影になれるだろうか。誰かの背中を押し、「頑張れ」と声をかけられる存在になれるだろうか。
今日も生きる。それぞれの居場所で、それぞれの命を抱えて。僕たちは一人ではない。影が教えてくれる。ノアちゃんが教えてくれる。白鳥たちも教えてくれる。そして、この新しい一日が教えてくれる。
白い道の先に広がる未来を信じて、僕はまた走り出す。影とともに、今日という新しい命を抱きしめながら。主に感謝して。